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環境&対象
- macOS15.0.1 Sequoia
- Xcode 16.1 Beta3
- iOS 18.1
- Swift 5.9




URL
URL という型は、リソースの位置を(それがローカルにあるのかリモートにあるのかにかかわわず) 表現する型です。
参考
URLApple Developer Documentation
ちなみに、URL は “Uniform Resource Locator” の省略型です。
file を扱う
URL の使い道の1つは、ファイルを指し示すことです。
この記事では、ファイルパスを表す URL について 確認していきます。
HTML中に、半角文字で file:// と書くと、うまくレンダリングできなかったので、コード中では、file:// と全角文字で表現しています。コードで試す時には、置き換えてください。
イニシャライザ (init)
まずは、イニシャライザです。
URL でファイルパスを扱う時に使用する イニシャライザは、URL.init(filePath:directoryHint:relativeTo:) です。
参考
init(filePath:directoryHint:relativeTo:)Apple Developer Documentation
URL.init(fileURLWithPath: ) は、Deprecated になっています。
import Testing
import Foundation
struct URLetcTests {
@Test func filePath_init() async throws {
let myFilePath = URL(filePath: "/tmp/myTempFile.jpg")
#expect(myFilePath.absoluteString == "file:///tmp/myTempFile.jpg")
}
}
init(filePath:) で作成した URL は、”file” スキーマに沿った表現になっています。
(スキーマは、URI で出てきました。https や ftp のことです。ここではファイルへのパスなので、file ということです。)
具体的には、”file://” で始まる 表現になっています。
ファイルパスは、絶対パスではなく 相対パスから作成することも可能です。
import Testing
import Foundation
struct URLetcTests {
@Test func filePath_relativeInit() async throws {
let baseURL = URL(filePath: "/tmp/")
let myRelativeFilePath = URL(filePath: "myTempFile.jpg", relativeTo: baseURL)
#expect(myRelativeFilePath.baseURL?.absoluteString == "file:///tmp/")
#expect(myRelativeFilePath.relativeString == "myTempFile.jpg")
#expect(myRelativeFilePath.standardized.absoluteString == "file:///tmp/myTempFile.jpg")
}
}
上記のように、relativeTo へ、相対パスのベースとなるパスを渡すことで、その位置からの相対パスでファイルパスを作成できます。
なお、”..”(親ディレクトリ)や “.”(カレントディレクトリ)を含むを展開するには、”standardized” を使用します。(と ドキュメントには書かれているのですが、有用なケースを見つけられませんでした・・・orz)
参考
standardizedApple Developer Documentation
特にドキュメントに言及はありませんが、baseURL に渡すファイルパスは、ディレクトリでなければいけないようです。
具体的には、”/” で終わっていることが必要のようです。
上記の例でも、baseURL に “/tmp” とすると、期待通りには動作しません。
取得
ファイルパスの部分的な情報を取得したいことはよくあります。
以下のようなファイルパスの情報を取得できるようなメソッドが用意されています。
- isFileURL: Bool
- ファイルパスを表現した URLか
- hasDirectoryPath: Bool
- ディレクトリを指し示すURLか
- path(): String
- ファイルパスを(String で)取得
- pathComponents: [String]
- ファイルパスをセパレータで分割して取得
- lastPathComponent: String
- 最終要素(ファイル名相当)の取得
- pathExtension
- ファイルの拡張子を取得
先ほどの例で作成した2つのURLについて取得例です。
struct URLetcTests {
@Test func filePath_init() async throws {
let sut = URL(filePath: "/tmp/myTempFile.jpg")
#expect(sut.absoluteString == "file:///tmp/myTempFile.jpg")
// file path handling
#expect(sut.isFileURL == true)
#expect(sut.hasDirectoryPath == false) // since it does not end with "/"
#expect(sut.path() == "/tmp/myTempFile.jpg")
#expect(sut.pathComponents == ["/", "tmp", "myTempFile.jpg"])
#expect(sut.lastPathComponent == "myTempFile.jpg")
#expect(sut.pathExtension == "jpg")
}
@Test func filePath_relativeInit() async throws {
let baseURL = URL(filePath: "/tmp/")
let sut = URL(filePath: "myTempFile.jpg", relativeTo: baseURL)
#expect(sut.baseURL?.absoluteString == "file:///tmp/")
#expect(sut.relativeString == "myTempFile.jpg")
#expect(sut.absoluteString == "file:///tmp/myTempFile.jpg")
#expect(sut.standardized.absoluteString == "file:///tmp/myTempFile.jpg")
// file path handling
#expect(sut.isFileURL == true)
#expect(sut.hasDirectoryPath == false) // since it does not end with "/"
#expect(sut.path() == "myTempFile.jpg")
#expect(sut.pathComponents == ["/", "tmp", "myTempFile.jpg"])
#expect(sut.lastPathComponent == "myTempFile.jpg")
#expect(sut.pathExtension == "jpg")
}
まとめ
URL でファイルパスを扱うときのメソッドを確認しました。
- URL(filePath:) で init する
- 絶対パス、相対パス のいずれからも作成できる
- 相対パスから作成するときはベースのディレクトリパスが必要
- ファイル名(パスの最終要素)、拡張子等を取得するメソッドが用意されている
- ファイルパスを分解して取得するメソッドも用意されている
説明は以上です。
不明な点やおかしな点ありましたら、こちらまで。
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